仕事の原理|4つの方法を並べて引きくらべる教材
中学3年 / 第1分野 (5)運動とエネルギー (ウ)力学的エネルギー
仕事の原理は、式だけを見ると「力が半分、距離が2倍だから同じ」で終わってしまいます。くらべる相手が画面になければ、その場で確かめることができません。
このツールは、そのまま・定滑車・動滑車・斜面の4つを同時に並べます。どのひもも自由に引けて、ばらばらの高さでもかまいません。「目標の高さ」の線を動かしてそこにそろえると、力×距離の四角が4つ並びます。たてが低い四角はよこが長く、広さはどれも同じです。
この単元で つまずくところ
- 定滑車は力の大きさを変えない。 変わるのは向きだけです。となりの「そのまま」と四角を見くらべると、まったく同じであることが分かります。
- 動滑車は「支えているひもが2本」だから半分。 滑車の数ではなく、おもりを支えている本数で決まります。引く長さは2倍になります。「力の矢印をぜんぶ」を出すと、2本のひもに半分ずつ分かれているのが見えます。
- 力が半分になると、引く長さは2倍。 四角のたてが半分になり、よこが2倍になります。
- 斜面はゆるいほど楽で、そのぶん長い。 角度を変えると、斜面の四角だけがその場で形を変えます。広さは変わりません。「力の矢印をぜんぶ」を出すと、重力が面に垂直な向きと面にそった向きに分かれるようすが平行四辺形で見えます。
- 仕事の単位はJ(ジュール)。 N×mです。4つの四角の目もりはすべて同じなので、そのまま見くらべられます。
このツールで 何が見えるか
- 4つを同時に並べる
- そのまま・定滑車・動滑車・斜面が左から並びます。切りかえはありません。
- ひもを引く
- それぞれの手をつまんで引くと、そのおもりが上がります。4つばらばらの高さにもできます。
- 目標の高さ
- 横に走る点線をつまんで上下に動かします。「目標の高さにそろえる」を押すと、4つとも同じ高さまで上がります。
- 引く力の矢印
- 手のところに、引く力の大きさに比例した矢印と数字が出ます。
- 力の矢印をぜんぶ
- 표示のトグルです。おもりにはたらく重力と、ひも1本ぶんの力を方法ごとに出します。動滑車では、おもりを支えるひもが2本で、1本ぶんが半分になることが見えます。斜面では、重力と垂直抗力の合力が面にそった下向きの力になることを、平行四辺形で見せます。矢印の長さは力に比例します。既定ではオフです。
- 力×距離の四角
- 方法ごとに、下に同じ目もりの四角が出ます。たてが引く力(N)、よこが引いた長さ(m)、中に仕事(J)が出ます。
- おもりと角度
- おもりは200〜2000gで4つ共通です。斜面の角度は25〜60°です。
授業での使い方
プロジェクターに映して、そのままと動滑車を同じ高さまで引かせます。「引く力は半分。では引く長さは?」を、となり合う2つの四角で見せます。
各自の端末で、目標の高さを決めて4つそろえ、引く力・引いた長さ・仕事をノートに写します。3列目だけが動かないことを確かめます。
斜面の角度を変えながら、斜面の四角の形が変わって広さが変わらないことを確かめさせます。そのあと、おもりの質量を変えて4つ同時にどう変わるかを説明させます。
どの使い方でも、動かした条件はそのままURLに入ります。 画面の「リンクをコピー」を押して配れば、生徒の端末でも同じ画面が開きます。 生徒が見つけた条件のリンクを提出させれば、そのまま記録になります。
すぐ使える条件
あえて入れていないもの
中学校で教える形を優先して、省いている条件があります。 教科書や資料集の数値と合わないことがあるので、先に書いておきます。
- 滑車とひもの重さ、まさつは考えません。
- 持ち上げる高さは0.8mまで、おもりは200〜2000gです。おもりは4つ共通です。
- 斜面の角度は25〜60°です。
- 仕事率(W)は扱いません。時間を測る仕組みを入れていません。
- 斜面を下ろすときの運動や、位置エネルギーから運動エネルギーへの移り変わりは扱いません。
よくある質問
おもりはどうやって持ち上げますか?
それぞれのひもの端にある丸い手をつまんで動かします。4つは別々に動きます。
4つをそろえるには?
横に走る点線(目標の高さ)を動かしてから、「目標の高さにそろえる」を押します。
定滑車を使っても引く力が変わらないのはなぜですか?
おもりを支えているひもが1本のままだからです。定滑車は力の向きを変える道具です。となりの「そのまま」と四角を見くらべてください。
斜面の角度は何度まで変えられますか?
25°から60°まで5°刻みです。ゆるくするほど引く力が小さくなり、斜面の長さが長くなります。
道具を使うと力はどこへいくのですか?
消えるわけでも生まれるわけでもなく、分かれています。「力の矢印をぜんぶ」を出すと、動滑車ではおもりを支える力が2本のひもに半分ずつ分かれていることが分かります。斜面では重力が2つに分かれ、垂直抗力と合わせた残りが、面にそった下向きの力になります。その力とつり合うぶんだけ引けばよい、というのが斜面が楽な理由です。
ほかの教材は 中学理科ラボの一覧 から。
直してほしいところは 改善の要望 から。ツールの画面の「要望を送る」を押せば、そのとき見ていた条件のURLが付いた状態で開きます。
